朝6時。お弁当を詰めながら、朝ごはんのパンを焼いて、子どもを起こして、洗濯機を回して……。時計を見るたびに焦って、「あと5分あれば」と思う朝が続いていませんか。
朝の台所は、一日の中でいちばん時間に追われる場所です。夕方なら少し遅れても何とかなりますが、朝は家族が家を出る時間が決まっているので、遅れが許されません。
今日は、朝の台所がバタバタする理由と、朝ごはんとお弁当づくりを短くする段取りをお伝えします。結論から言うと、朝を短くするカギは、朝の手際ではなく、「前の晩に、朝の自分が迷わない状態をつくっておく」ことです。前の晩のたった5分が、朝の15分を生んでくれます。
朝の台所がバタバタする3つの理由

1. 朝に「何を作るか」を考えている
冷蔵庫を開けてから、「今日のお弁当、何を入れよう」と考え始める。これが朝の時間をいちばん奪っています。考えている間は手が止まり、決まったあとも材料が足りないことに気づいて、また考え直すことになります。
2. 朝にしかできないと思い込んでいる
野菜を切る、お弁当箱を出す、食器を並べる。実は前の晩にできる作業まで、朝にまとめてやっていることがあります。朝にしかできない作業は、意外と少ないものです。
3. 朝ごはんとお弁当を別々に作っている
朝ごはんはパンと目玉焼き、お弁当は卵焼きとウインナー。朝ごはんとお弁当でまったく別の料理を作っていると、フライパンを何度も使い、洗い物も倍になります。
朝の台所を短くする4つのコツ

1. お弁当の中身は「前の晩に」決める
夕飯の片付けが終わったら、翌日のお弁当の中身を決めて、メモに書いて冷蔵庫に貼っておきます。「卵焼き・ブロッコリー・夕飯の残りのから揚げ」のように、簡単な一行で十分です。朝、冷蔵庫の前で考える時間がなくなります。
2. 夕飯を作るときに「お弁当の分」も作る
夕飯のおかずを作るときに、お弁当用の分を最初から取り分けておきます。食べる前に取り分けるのがポイントです。食べ終わってから「残ったら入れよう」と思っていると、意外と残らないものです。取り分けた分は、粗熱をとってから冷蔵庫へ入れておきましょう。
3. 朝ごはんとお弁当の「材料と道具」をそろえる
朝ごはんとお弁当で、同じ材料・同じフライパンを使うようにします。たとえば、卵焼きをお弁当用に焼くなら、朝ごはんも卵焼きに。ブロッコリーをゆでるなら、朝ごはんのサラダにも使う。一度の調理で、二つの料理が仕上がります。
4. 「朝セット」を前の晩に出しておく
お弁当箱、箸、ふきん、トースター用のお皿。朝に使うものを、前の晩にまとめて出しておきます。トレーやかごに入れておくと、朝はそれを取り出すだけで準備が始められます。
前の晩の「5分」でやっておくこと
前の晩の準備といっても、作り置きをたくさん作る必要はありません。5分でできることだけで十分です。
- お弁当の中身をメモに書く
- 夕飯のおかずを、お弁当用に取り分けておく
- お弁当箱と箸を出しておく
- 炊飯器の予約をセットする
- 朝ごはんに使う野菜を洗っておく
このうち一つでも済ませておけば、朝の手の止まる回数が減ります。全部やろうとすると、夜が負担になってしまうので、できることから一つずつ始めてみてください。
朝の台所の「順番」を決める
朝の台所では、作業の順番を毎日同じにすると、考えずに体が動くようになります。たとえば、こんな順番です。
- 台所に入ったら、まずやかんを火にかける・トースターにパンを入れる
- フライパンで卵焼きを焼く(お弁当と朝ごはん両方の分)
- その間に、レンジでブロッコリーなどの野菜を加熱する
- お弁当のおかずを冷ましている間に、朝ごはんを食卓に出す
- 最後に、冷めたおかずをお弁当箱に詰める
前回の記事でお話しした夕飯づくりと同じで、時間がかかるものから先に動かし、待ち時間に別の作業をするのが基本です。朝は特に、トースターとレンジとコンロを同時に動かすと、ぐっと早くなります。
お弁当の「冷ます時間」を味方にする
お弁当のおかずは、しっかり冷ましてからふたをすることが大切です。温かいままふたをすると、湯気がこもって傷みやすくなると言われています。
この「冷ます時間」を、朝ごはんを食べる時間や、身支度の時間に重ねると、待ち時間がむだになりません。おかずを先に作ってお皿やバットに広げておき、朝ごはんを食べ終わったころに詰める流れにすると、ちょうどよく冷めています。
完璧なお弁当を目指さない
おかずが5品も6品も入った、彩りのよいお弁当。見た目はすてきですが、毎朝それを作るのは大変です。主菜1品と野菜1品、あとはご飯でも、十分なお弁当になります。
忙しい朝は、おにぎりと具だくさんのスープジャーだけ、という日があってもいいのです。「毎日きちんと作らなければ」という思い込みを手放すと、朝の気持ちもずいぶん軽くなります。
家族にお願いできることを分ける
朝の台所を一人で全部こなす必要はありません。自分の食器を並べる、パンをトースターに入れる、お弁当を自分のかばんに入れる。小さなことでも、家族が自分でやってくれると、それだけで手が空きます。
お願いするときは、「手伝って」ではなく、「これはあなたの担当」と決めておくのがおすすめです。担当が決まっていると、毎朝お願いする手間もなくなります。
台所の「朝の定位置」をつくる
朝に使う調味料や道具が、あちこちの棚に分かれていると、取りに行くたびに数歩ずつ時間がかかります。塩、しょうゆ、卵焼き用のフライパン、お弁当用のカップ。朝に使うものだけを、コンロのそばの一か所にまとめておくと、立ったまま手を伸ばすだけで準備ができます。
よくある質問
Q. 前の晩は疲れていて、準備する気力がありません。
そんな日は、お弁当箱を出しておくだけでも大丈夫です。一つでも済ませておくと、朝の始まりがスムーズになります。
Q. 夕飯の残りをお弁当に入れても大丈夫ですか?
食べる前に取り分けて、冷蔵庫でしっかり冷やし、朝に十分に加熱し直してから冷ますと安心です。汁気の多いおかずは、水気をよく切ってから詰めましょう。
Q. 冷凍食品を使うのは手抜きでしょうか?
手抜きではなく、時間を上手に使う工夫のひとつです。自然解凍で使えるものなど、表示を確認して上手に取り入れてみてください。
Q. 朝ごはんを食べない家族がいます。
無理に用意しなくても大丈夫です。バナナやヨーグルトなど、すぐに食べられるものを置いておくだけでも、朝の負担を増やさずにすみます。
Q. 朝のメニューがいつも同じになります。
同じでも問題ありません。朝は「考えないこと」がいちばんの時短です。曜日ごとにパンの日、ご飯の日と決めておくと、変化もつけやすくなります。
Q. 子どもが起きてこなくて、予定がずれてしまいます。
朝の段取りは、少し余裕を持たせて組んでおくのがおすすめです。予定どおりにいかない日があっても、前の晩の準備があれば、慌てずに立て直せます。
まとめ:朝の時短は「前の晩」から始まる
- 朝がバタバタするのは、朝に考える、朝にしかできないと思い込む、朝ごはんとお弁当を別々に作るから
- お弁当の中身は前の晩に決めて、メモにしておく
- 夕飯を作るときにお弁当の分も取り分ける
- 朝ごはんとお弁当で、材料と道具をそろえる
- 朝に使うものは前の晩に出し、作業の順番を毎日同じにする
今夜、夕飯の片付けが終わったら、明日のお弁当の中身を一行だけメモに書いてみてください。明日の朝、冷蔵庫の前で迷う時間がなくなりますよ。
